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農業に変革を起こすとしたら


某農業関連企業が、◯億円を調達。 調達した資金で、人材開発と、マーケティングを強化。 というような記事を、最近ちょいちょい見かけますが、 もし僕が本気で農業を変革したくて、 そしてそんなお金を得たなら、 ①低コストの自動配送技術 ②鮮度が落ちない保存技術 間違いなくこのどちらかに投資します。 マーケティングとか、人材開発とか、そういう事は後回しです。 ーーーーーーーーー 「農業×IT」というのも、新しそうでなんかそんな気もしない、という昨今。 こういうときわりと多いパターンが、 「農家と消費者を直接繋げる」 というやつな気がするし、ビジネスモデルも、 「直接取引で中抜きする」 というのもなんだか古臭く感じてしまうのは僕だけでしょうか。。 プラットホーム熱みたいなんが、未だにあるんかな、ちょっと違和感を感じるのが正直なところであります。 こういうビジネスは、進めば進むほど、野菜を売れなくなると、僕は思う。 そしてだんだんと肉や魚、果物に寄っていく。 気がつくと、百貨店のギフト売り場みたいになるイメージしかできない。 なぜなら。 ビジネスモデルの図には載っていない、 けど決定的に大きな役割を担う存在が、そこにはいるからです。 宅配業者 彼らなくして、マーケットプレイスは機能しません。 ネットを使い、どれだけ情報を魅力的に、かつ広範囲に拡散して、潜在ニーズに取り次いだとしても、 結局詰まる所宅急便でモノを運ぶ、ということは何にも変わってないからです。 これが、コンテンツやコミュニティーサービスとは明らかに違うところです。 そしてそうである以上、 体積、もしくは重量あたりの運搬コストというのが、重たくのしかかってくる。 そして、このパターンに1番弱いのが、野菜です。 重たくて、かさばって、単価が安い。 致命的です(汗 もともとの性質として、 野菜というものはそもそも商圏の拡大には限界があるものです。 だから、基本的に規模拡大と相性が悪い。 生産効率を求めて規模拡大するほど、商圏の拡大が必要になり、そうするほど物流コストが上がり、しかも最終品質が下がる、というジレンマに必ず陥ります。 だから、大きな資本が継続的に注入される事もない。 当然、上場企業も生まれない。 本気で農業を変えるなら、 本当に「中抜き」になるような、超低コストで細かな直接物流が可能になる技術や仕組みを開発するか、 たとえ配送に時間がかかってもまったく鮮度に影響のない保存技術を開発するか、 これしか思い浮かばないわけです。 ただこれが数億円でできるとも思いませんけどね。 そして当然のように、そんなお金がない僕たちは、「物流」というものや、「野菜の価値」というものを無い知恵絞って考えて、 農業とビジネスの最大公約数を探るしか無いのだと思い、 今の事業を始めて、そして今もその真ん中で足掻いているわけです。 スタッフが勝手に、 収穫した野菜を畑で袋詰めして、 納品先ごとに仕分けするという荒業をやり始めました。 それを見て僕は震えました。 洗浄や、出荷場を経由しない、まさに物流改革です。 簡単そうに思えて、実はそうではない。 泥や虫が付かないように育て、収穫すること、 それでも少し付いてしまう泥や、 大きな袋にガサッと入れただけの方法を良しとしてくれる出荷先をつくること、、 そうした小さな積み重ねの上に、成り立つことだってあると思うのです。 まだまだ道半ばではありますが、 そういう事が楽しいので、これからも僕なりの変革にチャレンジしていきたいと思います。 


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